ふやすのは、わたし資産。UI銀⾏のオウンドメディア

TOPICS

1. 株式会社FOR YOUは、コミュニケーションプロデュースとタレントプロデュースの2本柱で事業を展開
2. UI銀行は株式会社FOR YOUと連携し、猫が登場するTikTokアカウントを開設
3. 若年層へのアプローチには、コンテンツを「自分ごと化」できることが重要
   
   
   

   多種多様なSNSが登場し、多くの人が利用する現代。ビジネスにおいても、SNSを活用したオンライン広告やキャンペーンが一般的になっています。ふだん何気なく使っているツールですが上手に活用すれば、新たな人や情報、ビジネスアイデアなどに出会うチャンスがさらに広がるかもしれません。
   
   

   そこで今回は、UI銀行の公式TikTokアカウント「ねこBANK日記」を企画・制作している、広告代理店の株式会社FOR YOUにインタビュー。同社の社員3名の方々に登場いただき、変化の激しい時代におけるトレンドのつかみ方や、SNSを活用したマーケティングのポイント、「わたし資産」の増やし方などについてうかがいました。

   
   ※「わたし資産」とは、お金や家などの有形資産だけでなく、思い出や経験、人とのつながりといった無形資産も含んだ、私たち一人ひとりの固有資産を意味する、UI銀行オリジナルの言葉です。

▼参加者プロフィール

西嶋 綾香（写真右）
営業担当。リード獲得からクライアントの要件定義、SNSやYouTubeを活用したプランニング、プロデュースと提案業務を担当。

松本 光弘（写真中央）
プランナーおよびプロジェクトマネージャー。キャンペーンの企画設計からSNSアカウント運用、SNS広告運用、キャスティング、映像の制作ディレクションまで、デジタル領域を中心にプロモーション業務を担当。

山口 都紀（写真左）
プランナー。SNSからリアル施策まで、あらゆるプロジェクトの企画立案から実行およびコピーライティングを担当。

SNSを舞台にモノやヒトを輝かせる、トレンドリサーチ力

UI未来Base：FOR YOUさんは、広告と芸能のハイブリッド・エージェンシーとのことですが、具体的にはどのような事業を展開されているのでしょうか？

西嶋：当社の事業は大きく分けて、2つの柱があります。1つはコミュニケーションプロデュース事業。デジタルやSNSをメインに、広告・PRの設計からクリエイティブ制作、運用までを手掛けています。もう1つは、タレントプロデュース事業。弊社には現在7名のタレントが所属しており、SNSを活用しながら、新しい才能のプロデュースを行っています。

UI未来Base：タレントさんを実際に抱えてプロデュース業を行っている広告代理店というのは初めて聞きました。

西嶋：なかなか珍しいですよね。うちには俳優・女優も数名いて、その中の1人、雪見みとは、UI銀行さんの公式TikTokアカウント「ねこBANK日記」で、ひなちゃん役として出演させていただいています。

TikTokアカウント「ねこBANK日記」

UI未来Base：会社として、世の中にどんな価値を提供されたいと考えていますか？

西嶋：当社のパーパスは「FUTURE PRODUCE COMPANY」です。人と人、社会と企業のつながりを大切にし、私たちが介在することで世の中に豊かなコミュニケーションを生み出していきたい。クライアントと所属タレントの双方に、新しい価値を提供し、残していく企業でありたいと思っています。

山口：私たちのプロデュース業は、食品やコスメ、金融など多岐にわたります。こうした多様な企業のコミュニケーション課題を解決できることが、当社の仕事のやりがいですね。社員はみんなエンタメが大好きで、いい意味でミーハーな人が多い。だからこそ、最新のトレンドをいち早くキャッチできるアンテナを持っていて、一歩先の提案ができるんだと思います。

UI未来Base：トレンド把握のために大事なことの1つは、好きなものがたくさんあることかもしれませんね。

山口：そうですね。人間、好きなことには自然と興味を持てますから。「好き」の幅が広いと、自然と多方面へアンテナを張ることができると思います。

UI未来Base：今回、TikTokアカウントを立ち上げるにあたって、いくつかの企業とやり取りしましたが、FOR YOUさんのトレンドリサーチ力は、ずば抜けていました。それに、この企画自体を面白がって取り組んでくださっているのが伝わってきて、うれしかったですね。どれだけバズるかといった結果はもちろん大切ですが、プロジェクトに携わる人がどれだけ楽しんで取り組めるかも大事だと思っています。SNSの中の人（いわゆる企画者）が面白いと感じていないと、特にSNSに慣れている方にはその雰囲気が伝わってしまうもの。その辺りの微妙な温度感をFOR YOUさんは理解してくださっていると感じました。

西嶋：そう仰っていただけて、うれしいです。今回の企画を通して、UI銀行さんは、新しいことへのチャレンジマインドをお持ちの企業だと感じました。私たちもトレンドを踏まえた上で、常に新しい提案を行っている会社なので、そういったところが2社の共通点かなと思います。

UI未来Base：そうですね。金融業とエンタメ業は一見遠いように感じますが、FOR YOUさんとは同じマインドでつながっている気がします。

大切なのは、銀行らしくないこと。TikTokアカウント「ねこBANK日記」のウラ話

UI未来Base：「ねこBANK日記」は、「ふやすのは、わたし資産」というUI銀行のコンセプトのもと、若年層向けにSNSを使った認知施策を企画したのが最初ですね。UI銀行は皆さんの「わたし資産」を増やすお手伝いをしたい、と常に考えている銀行です。そこで、「わたし資産」が増える動画とは何かと考えたとき、動画の中に「癒し」があれば皆さんの「わたし資産」が増えるかも！というアイデアが浮かびました。その結果、「癒し」をキーワードにした動画を作ろうとなり、最終的に「猫」にたどり着きました。    
 

西嶋：猫を起用するのは、初めて口座を開設する大学生や新社会人など、若い層にリーチする上でとても良いアイデアだと思いました。いきなり「UI銀行です」とストレートに伝えても、なかなか興味を惹きにくいですし、「わたし資産」の概念も伝わりにくい。でも、SNS上でバズを生みやすい猫を起用することで、多くの人に興味を持ってもらうことができますよね。

山口：そこで序盤は、UI銀行で新しく働く女の子・ひなちゃんが、だいふくという名の猫を飼っている設定で、ひなちゃん視点・猫視点の2方向から「わたし資産」について語る動画を制作しました。

UI未来Base：動画の制作にあたって、「若い人はこういうものを嫌だと感じる」とか、「こういう雰囲気が好き」といった、その世代にしか分からない絶妙なニュアンスを、FOR YOUの皆さんはよく理解されていると思いました。動画のアイデアも、私たちでは思いつかないようなものが多くて。だいふくが顔はめパネルに顔を入れる動画は、特に可愛くておもしろかったですね。

TikTokアカウント「ねこBANK日記」

山口：あれは、実際に私が猫を飼っているからこそ生まれたアイデアですね。段ボールを置くと必ずその中に入るとか、小さな穴を開けるとそこから出ようとするとか、猫がどんな行動をするかを知っているので、おもしろい画像の顔はめパネルを用意したら、ユニークな動画ができるのではないかと。

UI未来Base：「ねこBANK日記」を運営する上で、難しいと感じることはありますか？

山口：銀行の商材を自然な形で訴求することですね。動画をきっかけに若年層にUI銀行を知ってもらい、口座を開設していただくのがゴールですが、いかにも広告ですという作り方では、なかなか見てもらえません。まずは、若年層におもしろいコンテンツだと思ってもらい、その後に「これは銀行のアカウントなんだ」と気付いてもらう必要があります。最初から入り口を狭くせず、多くの人に見てもらえる内容にすることを何より重視しています。

UI未来Base：社内では「もっと銀行であることをアピールした方がいいのでは」といった声もありますが、まずは「ねこBANK日記」で癒される人を増やしていきたいですね。おかげさまで「ねこBANK日記」は想定以上にフォロワーが増えていて、社内での注目度も上がっているんですよ。

山口：ありがとうございます。猫好きの人からのコメントが増えているのもうれしいですね。今、一番伸びているのは「出社シリーズ」。「〇〇して出社してみた」など、出社時を想定したフォーマットがTikTokで流行っているので、「ねこBANK日記」でも「猫語で朝の挨拶をしてみた」「猫を連れて出社してみた」といった動画が人気です。TikTokには流行りのジャンルがあるので、それを素早くキャッチして、「ねこBANK日記」に当てはめた企画を考えることも多いですね。

若年層を惹きつけるのは、「自分ごと化」のコミュニケーション

UI未来Base：バズを生むために、普段から工夫されていることは何ですか？

山口：TikTokに関して言うと、動画を一目見た瞬間にユーザーの心を掴むことですね。日々、大量のコンテンツが投稿されているので、いかにインパクトのあるサムネイルやキャッチーなタイトルにするかが大事です。

松本：動画は最初の1秒で自分に合うかどうか判断されるのが普通です。だから、最初のつかみをとても重視しています。それからもちろん、最後まで離脱しないで見続けてもらう工夫も大事ですね。

山口：そうですね。動画を最後まで見終えて初めて、これは銀行のアカウントなんだと気づいてもらえます。だから、要所要所にオチをつけて飽きさせない動画にすることにも力を入れています。

UI未来Base：短い動画の中にたくさんの創意工夫が詰め込まれているんですね。皆さんは、トレンドをいち早くキャッチするためにどんなことをされていますか？

西嶋：社内で事例共有会を定期的に行なっています。話題になった広告事例を分析して、共有する会です。誰に対して、どういう内容で、どういう結果が出たのかを分解して理解することで、それを別の案件にも横展開することができます。ある業界の事例が、まったく異なる業界の切り口として有効なことも多いんですよ。

松本：こうした社内での情報共有のほか、僕はプライベートでもインプットを大切にしています。Feedlyというアプリを使って、自分の興味がある分野の記事を一括で見られるようにしているので、移動中などに目を通すようにしています。

山口：私は常に、SNSをパトロールしています。特にX（旧Twitter）は、トレンドに何のハッシュタグが入っているのかを随時チェックしています。トレンドに入りたてのトピックから、企画案の着想を得ることも多いですね。

UI未来Base：なるほど。若年層にウケるテーマや、若年層ならではのトレンドの移り変わりはありますか？

西嶋：若年層へのアプローチで大事なのは、「自分ごと化」できるかどうか。最近の施策では、企業から一方的に何かを伝えるだけではなく、ユーザーも巻き込んでいくアプローチが増えています。Ｘでキャンペーンをする際も、リポストしてもらうだけでなく、アンケート機能を使用したり、コメントをしてもらったりと、一緒に取り組める要素を入れることが多いです。

山口：その通りです。以前は影響力の強いインフルエンサーが情報を発信すれば広まりましたが、最近は一般の人たちを巻き込んで一緒にやってもらうことが重要です。例えば、TikTokのダンス動画では、振り付けを難しすぎず、簡単すぎず、がんばったらマネできるレベルにすることで広まりやすくなるんです。

UI未来Base：情報を受け取るだけよりも、手を動かしてもらうことで自分ごと化でき、共感が生まれやすくなるんですね。2023年の猫の日には、FOR YOUさんと一緒に、猫を飼っているお客さま向けに、猫ちゃんとのエピソードを画像と一緒に投稿してもらうキャンペーンをX（旧Twitter）で実施しました。投稿された内容は、どれも幸せなエピソードに溢れていて見ているだけで癒されましたね。

＜まとめ＞

SNSを舞台にして、日々トレンドの最前線でさまざまな施策を企画している皆さんだからこそのお話をたくさんうかがえました。次回は、お三方の「わたし資産」にフォーカスしてさらに深く、お話を聞いていきます。

最後に取材中、FOR YOUの皆さんからいただいた、UI銀行との共創アイデアをご紹介します。

「『ねこBANK日記』のファンの皆さんと、実際に会えるイベントを開催できたらいいですね。最近は、オンラインとオフラインを組み合わせてユーザーにアプローチする企業が増えています。リアルイベントなら、銀行口座の開設という目的に向けて、より効果的にサポートできると思いますし、UI銀行さんの想いを直接、ユーザーの皆さんへ伝える機会にもなるはずです」